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INFINI BARで早春に見た花火を、初夏の店内で真似る

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東映スタジオで見た花火

今年の早春、東映大泉スタジオで行われたGERA EXPO TOKYO 2023にてチェイサー機能のあるチューブLEDにより花火の演出が行われました。

 
厳密には花火そのものではく、モニターに移されている演者さんを照らす照明のセットとしての紹介だったのですが、ともあれ現代の技術をもってすれば、屋内で火も火薬も無しに、再現性とリアリティのある花火の演出が可能なのです。

時は移り春真っ盛りの4月、弊社にあらゆる意味で超大型機材であるアプチャーINFINI BARシリーズが入荷されました。この機材は弊社の映像出身スタッフからの熱い推しと代理店様の熱い支援により、この度大量導入と相成りました。

導入されたINFINI BAR

今回当店に導入されたのは、長い120cmのPB12

上記モデルの半分の長さのPB6

さらにPB12の8灯キットもご用意

なお、INFINI BARシリーズの名前についている数字は、10cmかけることによってそのまま長さを表しています。
フィート(尺)で言うと、PB6は2フィート、PB12は4フィートとなります。

 

無限の可能性、INFINI BAR

8灯セットは物理的な意味でもレンタル金額的にも超大物!

そんなINFINI BAR、「インフィニット(無限)」と「バー(棒)」の鞄言葉であるネーミングからも察することができるように、その使い道は幅広そうです。
大光量のフルカラーでチェイサー機能が使え、形状がチューブタイプではなく扁平形状のため、横水平に並べればパネルライトのような使い方もできますし、天井に設置すればそのまま蛍光灯のような天井照明のイミテートとしても使えます。ダボでの取り付けだけでなく、強力磁石で鉄性の壁面やスタンドにもすぐに付きます。

一方、あまりの自由度の高さにクリエイターや照明技師の方々も戸惑っているという噂も耳にしました・・・。

ともあれ、私の脳裏によぎった、この自由度の高い機材でやりたいことは「花火を作りたい」。

灯体を六角形から放射状に組み替える

取材を始めた5月上旬、店頭に展示されていたINFINI BARはこのような六角形でした。


これはHexagon Flat Connectorで取り付けていたものです。花火にするには当然東映スタジオで見たような放射状にライトを配置したいところ、それに対応するのが6-Way Flat Connectorで、背面中央にセンチュリーヘッドで挟めるようなダボがついており、しかも回転できるので好きな角度に傾けることもできます。

6-Way Flat Connectorの取り付け例

ちなみに東映スタジオでは灯体を四角い枠にくくりつけたものでしたが、INFINI BARには9通りの形状を作れるコネクターが用意され、さらにオールインワンパッケージであるマルチシェーピングキットもご用意。

コネクターからの付け外しは灯体付属の六角レンチで行います。


なお、このように大きなINFINI BAR灯体のセッティングは、必ず複数人で行ってください。ちなみにこの時の解体・再設置は、導入を推進したベテランスタッフのお力を借りて行いました。

バラした状態。ここから組み上げる。

灯体は結構頑丈でその分重量もあります、ネジの締め込みはきちんと!

6-Way Flat Connectorで組み替えた状態。ただし店頭で長い灯体で組むと床・天井につっかえ回転できないというミスをしました

サイダスリンクの新モード・Magic Infinity FXを試す

INFINI BARに限らずアプチャー製品、特にフルカラータイプのものはスマートフォンアプリ・サイダスリンクの利用をお勧めします。
特に今回のようなINFINI BARとコネクターを用いた多灯演出にはサイダスリンクかDMXが不可欠となります。

アプリでBluetooth接続するLED機材では一般的な手順ではありますが、
1、アプリ側で灯体を追加準備
2、灯体をBluetooth(BT)リセットする
3.アプリ側で灯体認識を確認し、接続する

というのをINFINI BARでも行うのですが、6灯全てメニューからBTリセットを呼び出すのは少々手間です・・・。
なお、この時、時計回りか反時計回りで順番に操作すると、位置が把握しやすくなります。

とりあえず根気よくBTリセットしていく

プリセットされているFXモードには、花火と花火IIというモードがあり、カラフルに明滅するこのモードでも花火は表現できますが、INFINI BARはピクセルFXが使えるのがウリです。

灯体全体で色をループさせながら点滅させる花火モード

それをコネクターを用いて行う場合はMagic Infinity FXモードで行います。

下部の右から2番目、*型のアイコンがMagic Infinity FX

形を選択

1辺あたりの長さをフィート数で設定(PB12は120cm=4フィート)。次に灯体名(フィクスチャ)をタップし、画面上部の灯体イメージ(シェイプユニット)をタップし位置を決めていく。

 

設定が成功した灯体は白いチェイサーが単独で走る。

グラデーションで花火を作る

さて、花火といっても様々な色がありますが、今回はシンプルに赤と黄色でグラデーションを作ることにしました。

グラデーションカラーを選び…

 

ピクセルの長さや速さを調整

スチールカメラの手持ちで15コマを撮影しGIF化

これでいくぶん花火っぽくなったと思います。
さらに、発光パターンをプリセットすることもでき、複数プリセットを作っておけばそれを切り替えて多彩な演出も可能です。

 

今回、灯体をバラしてから組むのに40分ほど、別の日にMagic Infinity FXでセッティングしたのが30分ほど。ともに閉店後の限られた時間で試しました。
特に花火表現のセッティングはまだまだ工夫の余地があり、なにより肝心要の演者さんがいない状態なのでどのように照らされるかは分からない所があります。筆者もこの機材の持つ無限の可能性に、ごくわずかに触れたのみなのです。

現在マップレンタル店頭で展示中なので、お試しになりたい方はお気軽にお越しください。無限の可能性を垣間見てくださいませ。