Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K
BlackMagic Pocket Cinema Camera 6K
長いので以下BMPCCと略す。
(注意:G2ではないほうである。あしからず。)
EFマウントで、見慣れたLP-E6バッテリーを使いながら、
これはキヤノンではない。
写真用ですらない。
いったいこれは何なんだと戸惑いながら手にする。
ボディはすごく大きい。いつかのFX30よりもずっと。
ちっともPocketではない。
体積があるからカメラバッグの寸法も5DやらR5などよりも必要だろう。
その割にはやたら軽く感じる。プラスチックの恩恵だ。
レンズを付けて片手で持っていても苦にはならない。
特にしっかりした大柄なグリップが持ちやすい。
というわけで家にあったEF24-70 f4とSIGMAの12-24、100-400mmをもちい、
「都内」へ出掛けるついでに使ってみた。
ちなみにRAWデータでしか撮れない。
従って本機では撮って出しはできない…必ず編集することになる。
これは何もフォーマット的な意味ではなく、画的な意味で必ず補整が必要だ。
今回ばかりは私も無修正というわけにはいかずiMovieで修正している。
撮影していて関心したのはなんといっても大柄のボディにしては構えやすかったこと。
グリップが実に握りやすい。
またマイクロフォンがそれなりに優秀で(FX30よりは)使えるなと感じた。
操作系がタッチパネルと僅かばかりのボタンなのだが意外と快適だった。
5Dなど他のカメラみたいにノールックで何かの設定を変えるとかそういうことができないもどかしさはあるけれど。
惜しむべくは大型液晶がアンチグレアですごく見やすいのだが
光量を100%にしても日中の屋外だと暗くて見えなかった。
ピーキングなど手立てはあるので好きなものを有効にしてフォーカシングする必要があった。
たぶんHDMIで何か外部モニターに出力したほうが安全だと思う。
LP-E6リチウムイオンバッテリーは個人的には馴染み深いのだが無理して動画に用いてるきらいがある。
正直あっという間にどんどん容量を失っていった。
撮影後、Macで編集していて改めてFX30との違いを感じる。
FX30は設定がしやすく、素人目にもとりあえず失敗はないような安心感があった。
AFもすこぶる優秀であったし。
その代わり単体で使うことはあまり考えず、
マイクロフォンやらジンバルを追加する前提のプラットフォームっぽさがあったと思う。
対してBMPCCは、これ単体で、大口径レンズを駆使して作品を撮る。
作品作りは帰って机の上で。
色やトーンをいじって編集するのが楽しい。
ラチチュードもとても豊かだ。
なにより6Kの魅力は編集で輝く。
クロップしたり手ブレ補正を効かせたり。
柔軟性、表現性で他の4KカメラにまさるBMPCCは、
手間はかかるけど思い描いた映像表現を実現する、そんな道具だ。
ここまで書いて気づいたが、これはかつての8ミリ、16ミリカメラの生まれ変わりなのか。
だとすればこれは確かに「Pocket」だ。すこぶる小さい。
ちなみに余談として、これで写真も撮ることはできる。
FX30ほどではないけれど、これにも一応専用シヤツターボタンがあった。
やっぱりRAWデータでのみ出力されるのでLightroomで現像した。
6Kなのでサイズは大きいが、
写真の仕上がりはFX30のほうが良かったかもしれない。