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LAOWA 20mm F4 Zero-D Shift

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LAOWA 20mm F4 Zero-D Shiftである。

富士GFXの商品特性から建築写真への活用は極めて理にかなっている。

ところが適当なGFレンズが無い。

GF23mmがおそらく最も適当なレンズであるはずだが、あいにくとシフトレンズではない。

シフトレンズ発表の噂話も聞こえては来るが、今はまだ待ち遠しい未来の話に過ぎない。

 

と、思ったらマップレンタルの棚には既にシフトレンズがあった。

LAOWAなので期待してよいものか、試してみることにした。

FUJIFILM GFX 100 (0mm, f/1, 1/160 sec, ISO125)

35mm換算でだいたい16mmくらい。 見事な超広角だ。

シフトは軽く左上へ、あおって撮ってみた。

かなり歪曲も少ないし、パース感も自然で素晴らしい。

ちなみに同じ立ち位置で、GF23で撮ったなら次の通りである。

FUJIFILM GFX 100 (23mm, f/10, 1/160 sec, ISO125)

これをPhotoshopで垂直起こすとこう。

FUJIFILM GFX 100 (23mm, f/10, 1/160 sec, ISO125)

なんなら23mmのほうが僅かに樽を感じるくらいだ。

そしてわずか3mmの差も、シフト機構の有無によって更に差がついてしまっている。

FUJIFILM GFX 100 (0mm, f/1, 1/125 sec, ISO400)

もちろん内観に用いてもじつに気持ちよく撮れる。

これは建築写真に最適なレンズと言って良いのではないか。

 

と言いたいところだがもちろん欠点もある。

ケラレるのだ。

FUJIFILM GFX 100 (0mm, f/1, 1/100 sec, ISO1000)

付属のフードはニュートラルな位置で使うぶんには支障ないのだが、

チョッとあおるとたちまちケラレてくる。

じゃあといって取り外しても事態は変わらない。

FUJIFILM GFX 100 (0mm, f/1, 1/100 sec, ISO1000)

微妙に隅がケラレてくる。

そこが空である限り修正は容易な程度だと思うけれど、

内観でがっつりあおる時は修正に難儀しそうだな、というところ。

この焦点距離にしてはシフト量がけっこう大きいのでしょうがないのだろう。

 

ちなみにこのレンズを使うときは三脚を必ず使うべきである。

ボディの水平垂直を担保したうえで必要に応じてあおり操作を行うものだ。

そしてGFX側では「レンズなしレリーズ」をONにしなくてはならない。

残念ながらレンズを認識してくれないのである。

撮影モードはマニュアル、ピントもMFで。

しっかり画面を拡大して合焦しているか確認しましょう。

シヤツターを切るのはそれからだ。