あえてフィルムで撮るという選択肢〜Nikon F6〜
こんにちは。
デジタル一眼最盛期の今日ですが、今年の紅葉はあえてフィルムで撮ってみたいと、何気に思うことがありました。
今回はNikon F6というカメラを紹介しつつ、いくつか作例を交えながら使用感をお伝えできればと思います。
Nikon F6というカメラ
Nikon F6は2004年10月に発売された、ニコン最後のフラッグシップフィルム一眼レフです。
つい最近までFM10と並んで販売されていましたが、2020年10月で生産終了となってしまいました。
NIKON Z f (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100)
全体的なフォルムは現代のデジタル一眼レフとあまり変わりはなく、先代であるF5よりは1998年に発売されたF100に近いスタイリングを持っています。
それもそのはず。発売された2004年はすでにデジタル一眼が普及し始めていたので、そのエッセンスも受け継がれているといっても過言ではありません。
例えば裏蓋。
NIKON Z f (24mm, f/4, 1/125 sec, ISO100)
フィルムカメラには珍しく背面液晶を備え、日付やSS・F値といった撮影情報を写し込むことができるデータバックを標準装備しています。
AFも当時のデジタルフラッグシップであるD2Xと共通の11点AFモジュールを備えています。
しかしながら、モータードライブ化されたのにも関わらず、緊急時用の巻き上げノブを備えているのもフラッグシップならではの特徴です。
まさに、「最後のフラッグシップ」に相応しい姿がこのF6からは見て取れます。
実写
前置きが長くなりましたが、実写の紹介に写っていきましょう。
フィルムはSUPERIA X-TRA 400、レンズはAF-S 58mm f/1.4Gを使用しました。ロケーションは新宿御苑です。
FUJI PHOTO FILM CO., LTD. SP-3000 (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
FUJI PHOTO FILM CO., LTD. SP-3000 (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
遠景を中心に数枚。
フィルムの傾向としては、シャドウは青緑みを、ハイライトは赤みを帯びたバランスの良いフィルムであるという印象を受けました。
レンズの写りとしては、空間をうまく映してくれるレンズだなという印象を受けました。
FUJI PHOTO FILM CO., LTD. SP-3000 (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
FUJI PHOTO FILM CO., LTD. SP-3000 (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
FUJI PHOTO FILM CO., LTD. SP-3000 (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
ボケ感もかなり良好で、ポートレートに使ってみるのも面白そうだなという印象を受けました。
ボディの感想としては、やや不思議な印象を受けました。
デジタル一眼と変わらない感覚なのにも関わらず、撮った直後に写真を見ることができない上に、出てくる絵はなんとなく懐かしさを感じるというからではないかと思いました。
何よりも、撮った時の重みのあるシャッター音がミラーレスとは違うんだな、という印象を受けました。11/3の入間基地航空祭でZ9を使用してからの差があるからというのもあるのですが。
まとめ
維持費がかかりすぎるということでフィルムカメラを一式処分してしまい現在はミラーレス一本の私ですが、フィルムはしばらく触れてこなかったものの、戸惑うことなく使うことができました。
また、ファインダーを覗くこと、シャッターを切ることの楽しさを再実感させてくれた、そんなカメラだと思いました。
ニコンが発売している現行AF-Sレンズの多く(一部制約あり。詳しくはニコン公式HPをご確認ください)を使用できるため、現代のデジタル一眼レフと変わらない感覚で使うことができるのもこのカメラの特徴です。
フィルムで撮ってみたいけど、フォーカス、露出合わせ、巻き上げなどが難しい…というフィルム初心者の方にこそ、使っていただきたいカメラです。