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FE 24-50mm F2.8 Gと巡る、初夏の鎌倉

Camera, Review

今年の冬に発表されたばかりの期待の新レンズを、鎌倉への日帰り小旅行で実力を試しました。

FE 24-50mm F2.8 Gというレンズ

FE 24-50mm F2.8 G(以下24-50mm)は、一般的に大三元と呼称されるF2.8ズームの仲間といえます。

しかしながら、既存の大三元標準ズームと異なるのは、そのズームレンジにあります。

既存のFE 24-70mm F2.8 GM IIと比較すると、テレ端の焦点距離が20mm短い代わりに、255g軽い440gの軽さを実現しています。

本レンズをα7C IIと組み合わせた時の重さは954gと、1kgを切ります。通常のフルサイズミラーレス+24-70mm f2.8レンズの組み合わせが約1.3〜1.5kg程度であることを考えると、2/3ほどの軽さということで、圧倒的な軽量化を実現しました。

一日中カバンに入れることもなく首から下げていましたが、負担を感じる場面はほとんどありませんでした。

作例紹介

実際に旅行で撮影するであろうシチュエーションで撮影を試みました。ボディはα7C IIです。

写真は全てJPEG撮って出しです。

まずはあじさい寺として知られる長谷寺のあじさい路で撮影してみました。

青々とした葉っぱ、鮮やかなあじさい、手水場の組み合わせが涼しげです。

ボケも不自然さはありません。

逆光で撮影するとまた違った印象を受けます。

あじさいの色が鮮やかに出ており、葉っぱや花びらの表面のディテールが繊細に描かれていることからも分かるとおり、試しで撮った数枚からもこのレンズの実力を窺い知ることができます。

2・3枚目の写真を見ていただければ分かるとおり、ボケ味も滑らかです。

強いていうならば、玉ボケの口径食がやや気になるのですが、標準ズームにしては及第点といえるのではないでしょうか。

短い焦点距離でも豊富なボケを得ることができるのは、F2.8ズームならではです。

ハーブが効いたグリルチキンでした。半羽ありましたがペロリ。

こちらはテーブルフォトにもピッタリなレンズです。

最短撮影距離が0.19m(MF時0.18m)と短いので、このように料理との距離が近いテーブルフォトにもうってつけのレンズです。

続いての写真は成就院で撮影しました。

こちらの寺院は丘の上にあり、道路から本堂に向かう参道が階段になっています。その横にあじさいが植えられており、本堂からは鎌倉の海と市街地を見下ろすことができ、印象的な情景を作り出しています。

 

この一枚からも、このレンズが持つ立体感を感じることができます。

 

AF性能を試してみたいと思い、江ノ電の撮影にもチャレンジしました。

長谷〜極楽寺間、御霊神社横から撮影しました。

あじさいと電車のコンビネーションは江ノ電ならではです。

トンネルから出てきた電車にしっかりと追従し、最新のレンズらしい高いAF性能を感じられました。

江ノ電の緑色の車両と、あじさいの青紫色もよく調和している印象でした。

帰り際には夕焼けと海の組み合わせを撮りたいと思い、鵠沼海岸に立ち寄りました。

天気が比較的良かったので、遠くに富士山を望むことができました。

富士山が見える絶景ビューポイントでしたが、観光地というより、周辺住民の憩いの場となっている印象を受けました。

カップルが楽しそうに動画撮影を楽しんでいました。

遠景から近景まで描写力が高いレンズだと感じました。

特に、解像度の高さと波打ち際の波に濡れて反射する砂浜の質感や、遠くの空と富士山をはじめとした山の稜線のコントラストがよく表現されていると感じました。

まとめ

このレンズは解像感・ボケをはじめとした高画質と軽量・小型な携帯性が非常に高いレベルで両立されている印象を受け、旅行やスナップには最適なレンズであると感じました。

APS-C機からのステップアップ、さらには初めてミラーレス一眼を手にされる方にもピッタリなレンズではないでしょうか。

一方、欠点としては歪曲収差がかなり気になることと、鏡筒が標準から広角に行くにつれて伸びるという操作感が若干気になりました。

ですが、幸いにもJPEG撮って出しの状態でレンズ補正が適用されるので(本記事の写真もレンズ補正が適用されています)、Lightroom Classicなどの外部のアプリを利用するのでなければあまり気にならないのではないでしょうか。

写真映えする観光地へのご旅行に、ぜひお試しいただきたい一本です。

今回使用した機材

Pickup