1. HOME
  2. Camera
  3. SONY FX-30 + E PZ 18-110mm F4 G OSS
Camera

SONY FX-30 + E PZ 18-110mm F4 G OSS

Camera, Review

あたらしいソニーFX-30を実際に使ってみた。
ただし、私はプロフォトグラファーである。
映像はむかしスーパー8のころ少し嗜んでいたが
とはいえコダクロームの終焉いらいすっかりご無沙汰となり
いささか素人めいたレビューとなることを予めご容赦願いたい。

さて、FX-30はAPS-Cの動画向けカメラである。
したがってE PZ 18-110を用いることにした。

まずボディー。
手に取ると大きく重いと感じる。
ただしこれはα7が小さく軽い反動とみてよいだろう。
わたしが普段使っているEOS 5Dsにくらべたらずっと小型軽量である。
EOS R5よりはボリュームを感じるが、それは恐らく熱対策に依る余裕と思われる。
操作性もαシリーズそのものであるから迷うこともないはずだ。
メニュー画面も見慣れたもので、スマホアプリもαシリーズと一緒だ。
違いを強いて言うならEVFが無い。
バリアングル液晶かあるいはHDMIで適当なモニタに繋ぐことになる。

RECボタンは初期設定で2つ。それとは別にシヤツターボタンがある。
電動ズームスイッチもそのシヤツターボタン回りにあるから不思議に思いつつも、
今回使用したPZは電動ズームなのでうまく連動する。
なんといってもズーミングは電動が楽だ。
人の手よりもよほど滑らかに、うまくズーミングできる。
ズーム速度の加減もやりやすい。

オートフォーカスは気持ちよく、不満はない。
このレンズはフォーカシングリングが大きいからマニュアルでも容易いが、
FX-30のコンティニュアスAFがなかなか優秀なので
画作りで意図的なフォーカシングを求めるほかはオートで十分ではなかろうか。
そもそもPZが動画向けレンズということもあってこのコンビネーションはとても良い。
手ブレ補正もそこそこに効く。
そうはいってもやはり三脚は用いたほうがよいと思うが。

マイクは本体上部にステレオで配置されている。
なかなか鋭敏なマイクロフォンだがどうしても風切り音が目立つ。
やはりガンマイクなり別に録音することを考えたいところだ。

高感度特性もよい。
夜の門司港を手持ちで歩いてみたが夜もなかなかうまく撮れる。
レンガのテクスチャもしっかり描写できており驚いた。

SONY ILME-FX30 (41mm, f/4, 1/800 sec, ISO100)

ところでFX-30は写真も撮れる。
あくまで電子シヤツターだからフィードバックもなにもないが、
撮れる画はふつうのAPC-Cの写真なので撮影用途にも使えると思う。
操作性の観点から「動画メインで写真も撮りたい」という状況で有用だろう。
前述の通りシヤツターボタンが独立しているうえ静止画でもオートフォーカスがよく働く。

SONY ILME-FX30 (110mm, f/5.6, 1/500 sec, ISO400)

デジタル一眼レフカメラでの動画制作はこの十年でかなり普及した。
今や動画の撮れないミラーレスなどナンセンスのようにすら思われる。
そんななか登場したFX-30。
素晴らしいEマウントのレンズ資産をもちい、
手軽に、しかしかなりしっかりと映像を楽しむことができた。

Pickup