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Z8で撮る、夜間飛行機撮影のススメ

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Z8とZ 100-400mmを活用した飛行機撮影、それも夜間中心というタフな環境での撮影を試みました。

超望遠ズームレンズと、Z9より3割軽いZ8。

二つ合わせた売値は約98万円。大学生バイトの身分の私にはそうそう手が届くお値段ではありません。

しかし、ひょんなことから、この機材を使わせていただけることとなりました。

過去に筆者が使用経験のあるD750・D4Sとの比較を中心にお伝えできればと思います。

 

①見やすいEVF

私が気になるZ8の特徴といえば、Z9から受け継がれたブラックアウトフリーのReal-Live Viewfinderです。

連写しているのにも関わらず被写体の姿を捉え続けることができるので、ファインダーからはみ出すこともなく、離着陸する飛行機の姿を追いかけつつ撮影に勤しむことができました。

EVFのドット数こそ飛び抜けて多いわけではありませんが、普段レフ機で撮影をする私にとっても、違和感や目の疲れを感じることもなく長時間使い続けることができました。

②強力な手ブレ補正

Z8とZ100-400mmを組み合わせた時の手ブレ補正性能は公称約5.5段です。流し撮りのような、シャッタースピードを稼ぎたい写真撮影にはうってつけの性能です。

というわけで試してみました。

タキシング中のJALの787-8。胴体2箇所の衝突防止灯が胴体と誘導路に反射して、印象的な風景を作り出しています。

こちらですが、低速走行中の787-8をテレ端で1/13秒・手持ちで撮影しました。

それでも全くブレが見られず、狙った通りに流し撮りをすることができました。

着陸するJALの787-9。

さらにタフな条件として、1/6秒での撮影にもチャレンジしました。もちろん三脚は使用していません。

それでも目立ったブレはなく、スマホの画面で見るくらいであれば特に気になりません。

③優れた高感度耐性

Z8の常用最大ISO感度は25600であり、α1の32000やEOS R3の102400と比べると数値面では若干見劣りします。

ソラシドエアの737-800。

可愛らしいポケモンたちがあしらわれたスカイマークの737-800。過去にANAで飛んでいた「ピース☆ジェット」を彷彿とさせる色合いですね。

上記の2枚はいずれもISO25600で撮影しました。

右の写真はピカチュウとホエルオーを中心にポケモンをあしらった特別塗装機ですが、可愛らしいポケモンたちの細かなディテールがしっかりと描写されています。

シャドウ部のノイズはある程度は気にはなりますが、ギリギリ常用できる範囲なのではないでしょうか。

D750の常用最大ISO感度が12800であり、あまり頻繁には使いたくなかったことを考えると、常用最大ISO感度25600でも積極的に使おうと思えるようになったのは、隔世の感があります。

④被写体認識AF

Z8には、Z9ゆずりの被写体を認識してくれるAFが搭載されていますが、特筆すべきは、被写体検出設定においてZ9にも存在していない「飛行機」モードが存在していることです。

普通に昼間の順光で撮ってもちゃんと認識して追尾してくれるのは明白ですので、ちょっとカメラを試してみました。

こちらは城南島海浜公園の昼下がりで撮影したシーンです。このような逆光のシーンでも、

雲の合間から差し込む光と、着陸直前のJALの767-300。

このように光が少なく、被写体自体が暗いシーンでも、

JALの787-9の特別塗装機。「oneworld」のロゴタイプがあしらわれた飛行機はJALに4機しかいないので、お目にかかれたらラッキーです。

飛行機を認識するのみならず、機種部分のコックピット窓にしっかりとAFフレームが合い、AF-ONボタンあるいは半押しシャッターを押しっぱなしにしていればそのまま追尾してくれる優れものでした。

レフ機であるD4SやD750には、そもそも被写体認識という概念がありませんでした。飛行機が来ることを想定しながら、AFフレームを機首に合わせ、そのままカメラを動かすことがメインでした。しかも、機首がフレームから外れてしまうこともしばしば。

Z8にかかればそのような苦労はもう無縁といえます。

まとめ

Z100-400mmとZ8は、高画質・高速性能・高いAF性能・小型軽量を兼ね備えた強力な組み合わせといえるのではないでしょうか。

飛行機のような、高速で撮るのが難しい被写体もZ8なら難なく撮れてしまう。まさにモンスターのようなカメラです。

ぜひお試しください。