Z9とZ 100-400 feat. TC 2.0x
マップレンタルで店頭に立っているとテレコンバーターがよく出ることに気づく。
今更だけど取り上げてみよう。
とはいえその役割はしごく簡単なもので、拡大するだけだ。
NIKON Z 9 (400mm, f/5.6, 1/2000 sec, ISO560)例えばある地点からZ100-400を用いて400mmで撮るならば上の通りである。
ボディはZ9にした。
で、ここにTC2.0×を付けると下のように写る。
NIKON Z 9 (800mm, f/11, 1/1000 sec, ISO1100)圧巻の800mmである。
Zマウントの場合はオートフォーカスも通常通り何の違いもなく稼働する。
動画だって問題なし。
このZ100-400はずば抜けて明るいわけではないが中〜長距離のものを撮るのに便利だ。
テレコンがそれをさらに補強する。
ズームだからいつかのRF800みたいに被写体を見失うことなく捕捉しやすい。
しかしこのテレコンバーター、EFとかAF-Sの場合は少し事情が違ってくる。
場合によってはオートフォーカスすら使えない場合があるのだ。
組み合わせは慎重に決めるべきだろう。
というか、そもそも装着できるレンズが限られている。
NIKON Z 9 (800mm, f/11, 1/320 sec, ISO220)そうでなくても基本的にテレコンを使用すると「暗く」なる。
このTC2.0で2段分、暗くなる。
したがって先の100-400で800mmにした時、絞り開放値はf11.
偶然にもRF800mmと一緒になるのである。
明るい大空に向けているぶんには特に困らないけれど、
屋内で使うようなときは考えものであろう。
画質も少し劣化する…はずなのだがあまり気にならなかった。
NIKON Z 9 (800mm, f/11, 1/320 sec, ISO280)ちなみに焦点距離に応じた画角は公式で割り出せる。
被写体の距離を想定できるならそこから焦点距離を推測して、
最適なレンズを選んで挑みたい。
NIKON Z 9 (800mm, f/11, 1/160 sec, ISO180)ところでZマウントでは最近Z8が登場したところであるが、
今回あえてフラッグシップのZ9を持って行った。
よくできたカメラなので店頭でもお勧めするのだが「初心者なので持て余す」という声が多い。
本当にそうだろうか。
細かいスペックは省くが、とにかく今売ってるニコンのカメラボディで最高性能ではある。
だが扱いが厄介なことはない。
見た目に反してたいして重くはないし、
操作系はZ7等々と変わらないうえ必要に応じてオートを選べるから他と比べて難しいことはない。
毎秒20コマという呆れるような高速連写や優秀なHDR撮影はもちろんのこと、
オートフォーカスがとにかく優れている。
戦闘機だろうと何だろうと確実に捕捉してかつそれを持続する。
時速300kmで迫りくるF-15のピントを自動で合わせ続けてくれるのだ。
これが自動でできるカメラは実はあまり多くない。
NIKON Z 9 (800mm, f/13, 1/160 sec, ISO100)そして、言うまでもない高画素高画質である。
ちょっとくらい遠すぎてもクロップする余地があると言うことだ。
それでも尚素晴らしい画質を見せつけてくれる。
NIKON Z 9 (800mm, f/11, 1/800 sec, ISO1600)これらの特徴をひっくるめると、
Z9はむしろ初心者の腕をカバーしてくれるとも言えるのではないだろうか。
そこに立ちはだかるのはただ一つ、価格だが
使用頻度が月に一度程度なら借りてしまえばよい。
もちろんマップレンタルで。