【初心者でも分かるカメラの基礎知識4】APS-Cとフルサイズの違い
カメラとひとくちに言っても様々な機種がありますが、大きくわけて2つの分類があります。
それが、「APS-C」「フルサイズ」です。自分に合ったカメラを選ぶために、この2つの違いをなんとなくでいいので理解しておきましょう。
センサーサイズ
APS-Cとフルサイズでは、イメージセンサーのサイズが異なります。
イメージセンサーとは、レンズに入った光を電気信号に変換する、人間でいうところの網膜です。
この他にも、APS-Cより少し小さいマイクロフォーサーズ、
フルサイズの2倍大きい中判サイズというものもありますが、ここでは割愛します。
センサーサイズの小さいAPS-C機の方が、ボディ、レンズともに軽く、10万円程度で購入できます。
一方、フルサイズ機は重く、高価です。安くても20万円から、ハイエンドモデルだと100万円に届くものも。
ですが、報道、スポーツなど、様々な環境でも対応できる機能を備えているのもフルサイズです。
なので、これからカメラを始める初心者や、サクッと持ち出せる軽いカメラが欲しい人はAPS-C、仕事でガッツリ使うプロのカメラマンはフルサイズを選ぶ傾向があります。
では、センサーサイズが違うと何が変わるのか?解説していきます。
画角
まず大きな違いは、「画角」です。同じ焦点距離で撮影しても画角が異なります。
フルサイズ機のα7Ⅳ、APS-Cのα6400で比較してみました。
フルサイズ 24mm
SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100)
APS-C 24mm
SONY ILCE-6400 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100)
このように、APS-Cはセンサーサイズが小さいので画角が1.5倍(Canonの場合は1.6倍)狭くなります。
なので、広く景色を撮影したい時はフルサイズ、遠くのものを撮影したい時はAPS-C機の方が向いている、といえます。
SONY ILCE-7M4 (24mm, f/4, 1/160 sec, ISO100)
※画像はイメージです
画質
昼間、画角や色がほぼ同じになるように新宿駅を撮影してみました。
SONY ILCE-7M4 (105mm, f/4, 1/500 sec, ISO100)SONY ILCE-6400 (59mm, f/4, 1/500 sec, ISO100)
並べてみても大きな差はないように見えますが、拡大してみると…
フルサイズ機の方が看板の細かいエッジ、質感まで描写できているのが分かります。
APS-C機の方が少しぼやけている印象です。
暗所性能
センサーサイズが大きい方がより光を多く捉えることができるため、暗所ではフルサイズの方が有利、といわれています。
ISO感度を上げて夜の東京駅を撮影しました。
SONY ILCE-6400 (18mm, f/4, 1/100 sec, ISO12800)
色の設定、ISO感度の設定などを揃えて撮影しました。
APSCの方が彩度が落ち、色がくすんでいます。
フルサイズの方にもノイズは乗っていますが、レンガの赤みや鮮やかさなどほぼ見たままの色を再現できています。暗所での色表現はフルサイズ機の方が優れています。
ボケ感
また、フルサイズの方がぼけやすい、とも言われています。
同じ画角になるように焦点距離を調整し、イルミネーションを背景に花を撮影しました。
色に関する設定も全く同じです。
SONY ILCE-7M4 (105mm, f/4, 1/100 sec, ISO3200)
フルサイズの方がぼけも大きく、綺麗です。
APSCももちろん綺麗なのですが、ぼけの境界線が黄色くなってしまっています。
それぞれの長所をまとめました!
APS-Cの良いところ:安価・軽量・遠くの被写体が撮りやすい
フルサイズの良いところ:高画質・暗所に強い・ぼけやすい
それぞれ特徴があるので、予算や撮る目的と相談しながらカメラを選んでみて下さい!
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