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一度撮ってみないとわからない、RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMの良さ

Camera, Review

こんにちは。

今回はキヤノンのRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMを試してみました。

Apple iPhone 15 (5.96mm, f/1.6, 1/1616 sec, ISO50)

私自身がマップレンタルに入社してからというものの貸し出されるのを見ない日はない、時によっては30本以上在庫があるのにも関わらず予約が満杯になることも多い、そんなレンズでした。

私自身は中学生から10年間ニコンを離れたことはない生粋のニコン党員。キヤノンのカメラにはあまり縁がありませんでした。

ですが、私の得意ジャンルでもある乗り物撮影にはキヤノンが使われることも多く、一度使ってみたいと思っていたブランドの一つでした。

このレンズの特徴

このレンズの特徴としては、一般的な100-400mm前後の超望遠ズームレンズに比べると、テレ端が100mm長いのが特徴です。

その代わりに、一般的な超望遠ズームに比べるとテレ端のF値が2/3段暗いです。

また、1.4xまたは2xのエクステンダー(テレコン)を挟むことで、それぞれ420-700mm、600-1000mmのレンズとして使うこともできます(テレコン装着時はズーム範囲が300mm以上に制限されます)。今回はテレコンも活用して、より長いズームレンジでの撮影にも挑戦しました。

しかしながら、使用前に私が気になったのはF値の暗さです。一眼レフ機ではF5.6よりも暗い場合、使える測距点が限られることを知っていたため、そこを少し不安に感じていた面はありましたが、杞憂に終わりました。

作例

では、作例を見てみましょう。

羽田空港周辺の撮影地を巡り、キヤノン機の十八番である飛行機撮影にチャレンジしました。

ボディはEOS R5 Mark IIを使用しています。

作例その1〜航空機撮影@城南島海浜公園・中央防波堤〜

朝早くの城南島海浜公園。周りには誰もいません。

「風の塔」を背景に、着陸してくるB787を撮影しました。

Canon EOS R5m2 (500mm, f/7.1, 1/50 sec, ISO10000)

Canon EOS R5m2 (500mm, f/7.1, 1/320 sec, ISO320)
「風の塔」とJALの767-300ERです。

Canon EOS R5m2 (500mm, f/7.1, 1/1600 sec, ISO800)

薄明時だったのでまだ暗く、明るさを確保したかったのでテレコンはつけずに撮影を行いました。

500mmでは離陸の瞬間のショットを捉えるのは767・787・A330クラスの機材でないと少々難しいですが、ノートリミングでもこの程度の撮影が可能です。

画質ですが、朝靄がかかってしまっているので若干の低下はありますが、機体のディテールがわかるほど良好ではあります。

Canon EOS R5m2 (324mm, f/5.6, 1/1000 sec, ISO200)

300mm前後でも、青空をバックに離陸してから車輪を上げた飛行機をしっかり入れて撮影することができます。

しばらく撮影した後、日が高くなってきたので中央防波堤に移動しました。ここではC滑走路から北向きに離陸した飛行機が右旋回するので、胴体右側を撮影することができるポイントとして知られています。

ここではテレコンをつけて、600-1000mmのレンジで撮影を行いました。

Canon EOS R5m2 (944mm, f/14, 1/1600 sec, ISO1000)
Canon EOS R5m2 (1000mm, f/14, 1/1600 sec, ISO640)
Canon EOS R5m2 (800mm, f/14, 1/1600 sec, ISO1000)
Canon EOS R5m2 (1000mm, f/14, 1/1600 sec, ISO1000)

運よくスペシャルマーキングの機体によく遭遇しました。

こちらの4枚はいずれも800-1000mmほどのレンジで撮影を行いました。

基本的に画質は良好ですが、光線状態や大気の状態によってはあまり綺麗に写ってくれないことも多いです。

理想的な状態は城南島での作例として撮影した青空をバックに離陸した737-800のような写真ですが、そのようにいくことも珍しいです。

エクステンダーをつけた際の画質ですが、若干の画質低下があります。

Canon EOS R5m2 (800mm, f/14, 1/1600 sec, ISO1000)

特に、「OneWorld」や「Japan Airlines」のロゴ、コックピット付近に若干の色収差を認めます。

しかしながら、それ以外の機体のディテールは精密に描かれていることがわかります。

加えて、絞り開放がF14なのでこれ以上絞りにくく、日中でもISOを上げ気味にしないといけないという点が少々気になります。

望遠端に振り切るのであればRF200-800mm F6.3-9 IS USMや超望遠単焦点も選択肢に入るのではないかと思います。

まとめ

このレンズ単体で使用するには画質も使い勝手も申し分のない機材ですが、テレコンをつけた際の画質低下が若干気になる部分もありました

しかしながら、画質低下を無視できるほどの使い勝手の良さと、システムとしての高い完成度には目を見張る部分があります。

1.4倍または2倍のエクステンダー(テレコン)と組み合わせることで、100-1000mmという幅広いレンジで撮影を楽しめる機材です。

一方で、エアバンドと組み合わせた際にノイズが入るという情報もあるので、エアバンドを使われる方は少し注意したほうがいいかもしれません。

飛行機撮影が好きな方、特にキヤノンユーザーではない方にこそ、一度お勧めしたい機材です。

今回使用した機材

Pickup