【初心者でも分かるカメラの基礎知識11】桜撮影のコツ
寒い冬が終わりに近づき、春の始まりを感じる陽気の日が多くなってきました。
今回は代々木公園で満開を迎えた早咲きの河津桜を撮影してきましたので、個人的に気をつけている「桜を綺麗に撮るためのコツ」をご紹介します。
SONY ILCE-6400 (19mm, f/10, 1/125 sec, ISO100)
天気は快晴、絶好の撮影日和でした。
- 主役を決めよう
まず気をつけているのは「主役を決めること」です。
要素がいっぱいある場面は、なんとなく撮っているとどこを見せたいのか分からない写真になってしまいがちです。
SONY ILCE-6400 (104mm, f/4, 1/400 sec, ISO100)↑桜はとても綺麗ですが、少しごちゃごちゃして見えます。
なので、まずは主役にしたいものを決め、背景・前景はぼかして整理すると何を見せたい写真なのかはっきりして、とても見やすくなります。
SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/640 sec, ISO100)SONY ILCE-6400 (104mm, f/4, 1/400 sec, ISO100)
絞りは開放(上の写真2枚はF4)に設定し、できるだけ望遠で撮影しています。
被写体は近づけて、背景は遠ざけるとぼけが大きくなります。
主役を引き立たせる背景選びも重要です。桜を背景にするのか、空を背景にするのか。回り込んだり、しゃがんだり…いろんな視点で撮影してみましょう。
- 光の向き
光の向きでも写真の印象は変わります。
SONY ILCE-6400 (30mm, f/1.8, 1/4000 sec, ISO100)
桜の木を下から煽るようなアングルで、写真右方向から太陽の光があたっている、いわゆる「サイド光」で撮影した写真です。空が青く見え、コントラストもはっきりしています。
では、逆光状態で撮ってみるとどうでしょうか。
SONY ILCE-6400 (30mm, f/1.8, 1/640 sec, ISO100)
写真左に太陽がある「逆光」状態です。コントラストが低くなり、空の青さも感じられなくなります。逆光だとカメラ側が日陰になり暗くなってしまうので、ISO感度、露出補正を上げめで撮影するのがポイントです。
こんな風に、光ひとつで違う味わいになるのも写真の面白いところです。
- ぼけぼけ写真を狙うなら逆光+明るいレンズで
明るい(F値の低い)レンズと逆光をうまく使うと、背景が大きくぼけ、ふんわりした写真を撮ることができます。
SONY ILCE-6400 (30mm, f/1.8, 1/1250 sec, ISO100)SONY ILCE-6400 (30mm, f/1.8, 1/640 sec, ISO100)
被写界深度がかなり浅い(ピントの合う範囲が狭い)ので、フォーカスを合わせるのが少し難しくなります。
ピントがなかなか合わない場合は少し絞るか、マニュアルフォーカスで合わせるのもいいでしょう。
- 望遠レンズで野鳥撮影
桜を撮っていると、時々メジロが飛んできて花をついばんでいるのが見えました。
そんな時は焦点距離の長い望遠レンズの出番です。
SONY ILCE-6400 (93mm, f/4, 1/125 sec, ISO100)
(フルサイズ換算150mmで撮影、少しトリミングしました)
ただ、メジロはかなり動きも早く、当たり前ですがこちらが思うようにじっとはしてくれません。カメラを構えるとすぐ飛んでいってしまったり、隠れて見えなくなってしまうことがほとんどでした。
とにかく辛抱強く待ち続けるのがポイントです。
3月中頃には都内でも桜が開花し始め、末頃には満開を迎えると予想されています。
ぜひカメラを持って撮影に出かけてみましょう。
皆さんが実践している桜撮影のコツもぜひ教えてください。