【初心者でも分かるカメラの基礎知識14】ピントが合わない!そんなときに試したい対処法5選
カメラには自動でピントをあわせる「オートフォーカス」機能が備わっています
とても便利な機能なのですが、写真を撮っていてなかなかピントが合わなくて困ったことはないでしょうか?そんな時にまず試して欲しい対処法をご紹介します。
- AF設定を変える
オートフォーカス(AF)は大きく分けて2つの設定があります。
「AF-S」(シングルAF)モード
シャッターボタンを半押ししてピントを合わせると、半押ししている間ピントが固定されます。被写体との距離が変わるとピントが外れてしまうので、風景、建築物など動かない被写体に向いています。
(キャノンの場合:ワンショットAF)
SONY ILCE-6400 (18mm, f/16, 1/125 sec, ISO100)
「AF-C」(コンティニュアスAF)モード
シャッターボタンを半押しする間、ピントを合わせ続けます。スポーツ、動物など動く被写体に向いています。
(キャノンの場合:サーボAF)
SONY ILCE-7M4 (135mm, f/2.8, 1/1000 sec, ISO100)
- フォーカスエリア設定を変えてみる
ピントを合わせるエリアの広さを選択することが出来ます。
面で捉えるゾーンAFが適した場合と、狭くスポットで捉えたほうがいい場合があるので使い分けましょう。
空を飛ぶ野鳥や、スポーツやダンスで動き回る人物など、動きの多い被写体は広いゾーンのフォーカスエリアで、追尾(トラッキング)機能も合わせて使うと効果的です。
写真引用:https://www.photo-ac.com/
人が大勢いる中で特定の人物を狙ったり、奥にある被写体を狙いたい場合はスポットが有効です。
SONY ILCE-6400 (105mm, f/4, 1/640 sec, ISO100)代々木公園で桜を撮影。中央ピンポイントにフォーカスエリアを置くことで手前や奥の桜をぼかし対象物を引き立たせることができています。このシーンで広いエリアを設定してしまうと、奥や手前の花にピントが合ってしまいます。
メーカーや機種によって名称や細かい機能は異なりますが、シーンによってAFゾーン設定を使い分けることがポイントです。
- 被写体から離れる
レンズにはそれぞれ「最短撮影距離」があり、それよりも近いとピントを合わせることが出来ません。この場合の最短撮影距離というのはレンズと被写体との距離ではなく、カメラ内のイメージセンサーと被写体までの距離です。
カメラのイメージセンサー
SONY ILCE-6400 (23mm, f/4, 1/100 sec, ISO2000)レンズ SELP18105G(広角側最短撮影距離が45cm)にて撮影。椅子に座り、料理の乗ったプレートを撮影しました。45cmよりも近づいてしまったため、メインのハンバーグではなく、フライパンの奥側にピントが合ってしまっています。
テーブルフォトなど、被写体の距離を詰めて撮りたい時は最短撮影距離の短いレンズを選びましょう。
- 絞り(F値)を変える
F値を低くするとピントが合う範囲(被写界深度)が狭くなり、ピント合わせもシビアになります。なかなか被写体にピントが合わないときや、ぼけすぎてしまう時は、少しF値を絞ってみるのをおすすめします。
絞りに関してこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参照下さい。
https://pint.maprental.com/column/f-number/
- AF補助光を使う
暗い場所ではピントが合いづらくなりますが、そんな時は「AF補助光」機能を使ってみましょう。シャッターを半押しするとピントが合うまで赤い光が照射され、フォーカスのアシストをしてくれます。
このようにカメラには、ピント合わせのための様々な機能が搭載されています。
最初は難しいかもしれませんが、各種設定をうまく使い分けることでピントが合わせやすくなりますので、ぜひ試してみて下さい。
参考
https://support.d-imaging.sony.co.jp/support/tutorial/ilc/ilce-6600/ja/01.php