Canon EF600mm F4L IS USM
うんざりほど大きく、重く、そして遠くを的確に捉える。
苦労して運んだ先に報われるような気持ちになるだろう。
たとえば羽田第1ターミナル展望台から、
RW34Lの着陸機を撮るのに丁度いい焦点距離だ。
千里川ではどうだろう。
こちらはRW32L.
最後の写真に写るBoeing787であるが、大体3kmくらい先を上昇している。
いかに大型機とはいえども、それが600mmの実力なのだ。
しかも困ったことにこれは単焦点である。
画角云々といって引こうにも一体何百メートル下がらなくちゃいけないのだろうか。
したがって目的と計画が無くては使えないレンズだ。
だいいち、途方もなく重く、これは恐らく手持ち撮影できる限界の重さだろう。
できるだけ前もって腹筋と腕を鍛えるべきだ。
ウエディングケーキみたいなフードを付けた全長は50cmを超える。
それは重心がとんでもなく前方にあることを意味する。
そもそも、躊躇わずに申し上げればレンズを巨大なバッグに収め、
ただ背負って運ぶだけても辛い思いをする。
(比較すれば)小さく軽いシグマの60-600mmにしておけばよかったと嘆きながら。
しかしf4の明るさもさることながら、
オートフォーカスの精度がわざわざこのレンズを選ぶ理由たりうるだろう。
飛行機撮影にはまさに最適と言える。
そのほか各種「遠くにあるもの」を、
「絶対に取り逃がせない」場合もこのレンズの適応となる。
たとえ130ktsで突っ込んでこようともピントを外すことはなかった。
大柄で不器用だが、誠に信用に足るレンズである。
ちなみにマップレンタルでは新しく重さ半分の便利な3型もあります。