ゼロから始めるInsta360
全天球写真という言葉がある。
ちょっと前にリコー・THETAが登場してからというものの一気に身近になったものだ。
筆者もまた、建築内外の撮影のため用いてVR映像などを作ってきた。
ところが今や使い道はそれだけではないらしい。
Insta360のRS1を実際に持ち出してみた。
Arashi Vision Insta360 OneRS (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)
今までと同じように全周にわたって鮮鋭な画像を得られて
Arashi Vision Insta360 OneRS (0mm, f/0, 1/inf sec, ISO0)使いやすい画角にクロップして使うこともできる。
それは今までも同じ。
いまさらながら動画で使ってみて、感動した。
全周動画を撮っておいて、後で編集でズームしたりパンしたり自由自在に画を作れる。
台本のないシチュエーションでも、ジンバル並みにスムースな映像を残すことができるわけだ。
そもそも、撮影時に「構える」必要すらない。せいぜいお好みの目線の高さを保つくらいだ。
あとはRECボタンを押すだけ。
アングルとか、構図とか、それらほとんどの作業はポストプロダクションにかかっている。
ただし画質は切り取りであることと、いかに6Kといえど画角180度の超広角レンズ越しであることから描写は甘い。
撮りたい物以外もぜんぶ記録するということは、ちょっとばかり無駄も多い。
設定にもよるが1分の動画で1GBくらい。ショート動画やTikTokならまだ良いけれど長尺となるとスマホの容量も気にしなくては。
最終的に見たり加工したりするのはほとんどの場合スマホ上ですることになる。
アプリもそれなりの容量だったと記憶するのでお出かけ前に予めインストールしよう。
ちなみに、書き出したデータはそこまで重くないのでご安心を。
正直、全天球の動画は全天球のままVRなどを利用して鑑賞するのが常だと思い込んでいた。
そこから切り取って普通の動画として利用するというのは、
ひとえに高画質化によって可能になったことでつくづく十年一昔なんだなと思わせる体験だった。
誰もがYouTuberになれるこの時代、
限りなく自然なかたちで外の景色と自撮りとを一度に録画できると考えたらInsta360がVlogにもてはやされるのも頷ける。
遊びで使うにしても旅行やイベントで持ち歩くとか、
お仕事で使う時は「ぶっつけ本番だけど撮り漏らすわけにもいかない」なんてシーンで輝く機材だ。
なにしろこのカメラに死角はない。